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弊社製品について、よくある質問とその回答をまとめました。
電動スクーター(電動バイク)・電動ミニカー(電動3輪4輪)・シニアカー(電動車いす)それぞれにQ&Aを用意してありますので必要なページをご覧ください。
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電動スクーター(電動バイク)、電動ミニカー(電動3輪4輪)、シニアカー(電動車いす)についてのよくある質問

EV用バッテリーの豆知識

株式会社アクセス 今福 勇

現在電動自動車、電動バイクは、ご存知だと思いますが、モーターで走行します。

そのモーターを回すためのエネルギーは、電気です。

家で使用している電気をそのまま使う為には、行き先まで家から電気を送る電線を引っ張っていかなければなりません。アイロンや掃除機のようにせいぜいアイロン台の上や家の中くらいの広さであれば電線を引いていけますが、スーパーに買物に行くのに電線を引っ張っていったら大変な長さになり帰りに巻き取ってこなければなりません。

こんな事を書いていると、お前は馬鹿かと言われそうですが、毎日同じ場所を行ったり来たりする電動自動車は、すでに1882年にドイツでトロリーバスが実用化(540m区間)されています。

日本ではそれから46年後の1928年に阪神急行電鉄(現在の阪急電鉄)が川西市満願寺町付近で1.3Kmの間で運行していたようです。

トロリーバスは、電線を引っ張っていくのではなく電車のように架線と言う電線を車の通る道路の4mほど上に予め設置しておいて、その架線から電気を受け取り、モーターを回して走行する仕組みです。

電車と違って軌道を鉄の車輪で走るのと違いタイヤで走行する為、多少の障害物をよけたり走行音が静かだったり、ディーゼルエンジンと比べてエネルギーコストが安いなどメリットはあるのですが、架線を張らなければならないことや架線の無い所では走行できないなどのデメリットもありました。

しかし現在でもトロリーバスの技術は日進月歩で進んでいます。

中国では架線を張る代わりにバッテリー(蓄電池)を搭載し、バス停に充電設備を設置して充電しながら走る物が実用化されているそうです。

当然ハイブリッド車やゴルフカートのように自動操舵のバスも実用化されているとの事です。

しかし良く考えると架線が無いトロリーバスは、トロリーバスではなくただの電動バスです。

まさしく現在の電動自動車です。

トロリーバス出現から131年経った今、まさに電動自動車の時代に入ったのです。

こうした電動自動車を代表とした低公害自動車が普及するためには、バッテリーが不可欠になる訳です。

ここで本題のバッテリーの話になります。

かつて日本の企業の中でも現在最先端の通信技術を有する旧逓信省で現在の日本電信電話株式会社(NTT)には、昭和の終わり近くまでクロスバー交換機を利用し、NTTの社屋はワンフロアーのほとんどにバッテリーが設置されていました。それは交換機が48Vで駆動していた為です。

そのバッテリーは、50年経った今も健在の鉛酸蓄電池です。

おそらく当時からコストパフォーマンスが良かったのだと思います。

このバッテリーは、現在でも原理や構造は全く変わっていません。

電解液は、単純な希硫酸でなく他の物質を混入して、充電サイクル(充電放電の繰り返し回数)を伸ばしたり、低温でのエネルギー低下を減少させたりと飛躍的に進化しています。

以前は、自動車のエンジン始動用のバッテリーも2~3年の寿命でしたが、今は2倍以上長持ちします。

使用温度についても通常の鉛酸バッテリーは、外気温0℃になると25℃の時に比べて定格電力量の30%程度に落ちてしまいます。

という事は25℃の時に30km走る電動自動車は、0℃の時は10kmしか走らない事になります。

実際は、加速時や登坂時などバッテリーの能力を超える大電流が流れて内部温度が上昇する為もっと長い距離を走ります。

EV先進国の中国で5年ほど前から高級電動スクーターに搭載されている通称シリコンバッテリー(鉛酸シリコンバッテリー)は、0℃でも25℃の時と比べて80%のエネルギーを供給してくれます。

弊社の製品でもラング、スウィーツ、スニークなどは、このバッテリーを利用しています。

そのため、山梨県北杜市小淵沢町の標高1000mを越える所にある小淵沢教習所で弊社のキュートⅡを3年半前に導入していただき昨年の4月にバッテリー交換をしました。

小淵沢町は、冬はほとんど毎朝氷点下で氷点下10℃15℃の日も多くあるそうですが、冬でもほぼ毎日2時間の教習で利用することが出来るとの事です。昨年の4月交換するまで2年半の間走行し続けました。

通常電動スクーターの場合12V20Ahのバッテリーが主流ですが最近電動スクーター用に16V20Ahのバッテリーも中国では利用されてきています。

廉価版の電動スクーター(中国では電動自転車)は、その多くは48Vのモーターです。

16Vのバッテリーなら3個で48Vになるので12V4個乗せるよりスペースを多少節約できる為です。
ガソリン自動車の鉛酸バッテリーが5年前後の寿命に対して、中国製の電動スクーターの同バッテリーが2年程度で寿命がくるのは性能が悪いからと思っている方もいると思いますが、実際は、ガソリン車用のバッテリーよりはるかに性能は良いのです。

ガソリン自動車のバッテリーはエンジン始動のときだけ大電流を送り出しますが、一旦エンジンがかかってしまえばエアコンやヘッドライトなどの電装品を利用してもエンジンに付いているダイナモ(発電機)によって充電されていますからバッテリーへの負担はエンジン始動時のみです。そのため、長寿命が実現できます。

一方、電動自動車は走行中常にバッテリーに負担がかかっています。

特に発進時や登坂時には一般的な電動自動車(電動スクーター)はバッテリーの能力の2倍以上の電力を供給しています。

更に走行中、常に放電し続ける訳ですからたまった物ではありません。

しかし電動自動車でも下り坂や減速時にはモーターの構造上電気を発電する事ができます。

自動車のように重量が大きい場合は発電能力も大きくハイブリッド車のように減速時エンジンブレーキが利用できる物はこの発電能力を利用して全走行距離の15%程度は発電が可能ですが電動スクーターのような軽量な車体ではせいぜい5%程度しか充電できません

また20Ahバッテリーの理想的な充電電流は、2Aで10時間充電が最も適しています。

もし下り坂で10Aの充電をした場合バッテリーは著しく劣化してしまいます。

モーターを外部の力で回す事で発電機に変わり発電した電気をバッテリーに戻す事を回生充電と言います。

プリウス等のハイブリッド車が搭載している大容量のバッテリーでしたら有効ですが、20Ahのバッテリーを搭載した一般的な電動スクーターは、満充電でも法定速度で1時間程度しか走らないのが現状です。

3分余分に走るために製造コストが高くなり、故障のリスクも多くなってしまいます。

弊社のラング等の60V車は、長い下り坂でブレーキの使用を少なくする為にモーターに逆電流を流してガソリン自動車で言うところのエンジンブレーキと同様にモーターブレーキを掛けています。

話が長くなって申し訳ありませんが、次にリチウム電池の話になります。
今まさに話題の旅客機ボーイング787の発熱により炎焼したリチウム電池の話になります。
電動スクーターに使われているリチウム電池は、珪酸鉄リチウム電池・リン酸鉄リチウム電池・酸化マンガンリチウム電池の3種類があります。

このリチウム電池とは、長い間大容量バッテリーの主流を占めてきた鉛酸バッテリーや電池式の工具や携帯電話などに利用されたアルカリ電池水銀電池ニッカド電池などに比べて軽量で大電力の物が作れる画期的なものです。

発電能力は鉛酸バッテリー2倍以上も可能で、重量は半分程度です。

この電池は充電サイクルも酸化マンガンタイプで700回から1500回、リン酸鉄タイプ・珪酸鉄タイプで1500回から3000回の充放電を可能にしました。

ちなみに鉛酸バッテリーの場合300回程度。鉛シリコンバッテリーで400回程度ですからまさに画期的な長寿命バッテリーです。

性能も容量密度で鉛酸バッテリーの2倍以上になります。

そうなると電動スクーターのようなバッテリースペースの小さい乗り物でも利用目的に合せたバッテリーを使わなければならないと言う事になります。

10km程度の通勤や通学・買物でしたら鉛酸バッテリーで充分です。

しかし集合住宅のような住居でバッテリーを室内で充電しなければならない環境で利用される場合は、リチウムバッテリーを使う事で小型軽量なバッテリーを取り外して室内充電も可能です

この画期的なリチウム電池にも、欠点がありまして日本では、PSE(生産者(輸入者)が経済産業省に安全である証しとして(検査データーを添付して届出をする義務)の認定品でなければ販売できません。

バッテリー自体も高熱になる可能性があるためBMS(バッテリーマネージメントシステム)という制御装置を取り付けなければなりません。

つまり、作るにも使うにも面倒な問題とリスクがあります。

安全基準の高い航空機でさえ炎焼事故を起こすほど神経質な物です。

弊社では、以下の車両にリチウム電池仕様があります。

使用電圧 車種 酸化マンガン鉄
LiFeMnPO4
1500cycle
酸化マンガン
LiMnO4
700cycle
48V スニーク77
スイーツ・N
 
60V デリワーク  
スーパーワーク   ○※1
72V ラングEX  
 ※1:受注生産(納期40日)


リン酸鉄リチウムですと48V20Ahのバッテリーだと本体の電装スクーターの原価を超えてしまいます。
添付のグラフは、リチウム電池の性能特性を表した物で独立行政法人 新エネルギー・産業技術総合開発機構様の資料より引用させていただいた物です。
少し電動スクーターとバッテリーの親密な関係を理解する参考になりましたでしょうか。

スニーク77、スウィーツ・N用 リチウムバッテリー諸元表

当社電動バイクのスウィーツ・N、スニーク77などで選択可能なリチウムバッテリーの諸元表です。
PDFにてご覧下さい。

酸化マンガンリチウムバッテリー諸元表PDF(54KB)
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